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判断のヒント2026年5月26日

親が施設に入ったあと、実家どうする?よくある3パターン

by 稲葉ヨースケ

「親が施設に入ったんやけど、 実家、どうしたらええんかなあ」

ご相談で、ここ数年で 本当に増えてきたお話です。

施設の入居費もかかるし、 空き家の維持費もかかる。 ご兄弟との温度差もあって、 何から決めたらいいかも分からない。

ワタシのところに来られる方々の、 よくある 3つのパターン を、 正直なメリット・デメリット込みでお話しします。

誰も住んでいない家


パターン①:そのまま空き家にする

いちばん多いのが、これです。

「まだ親も生きてるし」 「家財もそのままやし」 「いずれ考えるつもりやけど」

— で、結果的にそのまま、5年・10年と置かれる。

メリット

  • すぐに何かを決めなくていい
  • 親御さまが「やっぱり戻りたい」となったときに戻れる
  • ご家族との話し合いを後回しにできる

デメリット

  • 年に 20〜30万円 の維持費がかかる (詳しくはこちらの記事
  • 建物が 急速に傷む
  • 5〜10年で 査定額が数百万円下がる ことも
  • 特定空家 に指定されると固定資産税が6倍に

向いている方

  • 親御さまが元気で、戻りたいというお気持ちがある
  • 兄弟で話し合うのに、もう少し時間が必要
  • 当面の維持費は払い続けられる

パターン②:売却する

次に多いのが、思い切って売却するパターン。

施設費用に充てたい、 ご兄弟で分けやすい、 管理から解放されたい、

というご事情のときです。

メリット

  • まとまった現金 が入る
  • 維持費が ゼロ になる
  • 心配ごとから解放される
  • 兄弟で分けやすい

デメリット

  • ご実家が 他人の手 に渡る
  • 親御さまの「思い出の場所」が無くなる
  • 売却までに 数ヶ月 かかることもある
  • ご家族全員の合意が必要

向いている方

  • 親御さまの介護費用が必要
  • ご兄弟で公平に分けたい
  • 「もう、誰も住まない」と決めている

パターン③:賃貸として貸す

意外と知られていないのが、第3の選択肢。

「貸す」ことで、ご実家を手放さずに済みます。

メリット

  • ご実家を 手放さない
  • 家賃収入 で維持費がペイできる
  • 建物が 使われ続ける ことで傷みにくい
  • 親御さまが戻りたくなったときに、契約終了で戻せる (定期借家契約という方法があります)

デメリット

  • 貸せる状態にするための リフォーム費用 がかかることがある
  • 借り手を 探す手間
  • 入居者の方への対応(管理)が必要

向いている方

  • ご実家を「いずれ家族で使う可能性」を残したい
  • 当面の維持費は減らしたい
  • 売る決断は、まだしたくない

ご実家、どうする?よくある3つのパターン

判断のヒント:3つの問いかけ

どのパターンにするか、迷われたら、 こんな問いを、ご家族で話し合ってみてください。

Q1. 親御さまは、ご実家をどう思っている?

「売ってもいい」 「誰かに住んでほしい」 「壊さないでほしい」 「孫が使ってもいい」

親御さまのお気持ちを、 いちど聞いておく ことが、何よりの判断材料になります。

Q2. ご兄弟の温度感は、揃っている?

残したい人、 売りたい人、 動ける人、 動けない人。

揃っていないなら、 まず話し合う ところから。

Q3. 維持費を、あと何年払えるか?

正直に、お財布と相談してみてください。

「5年は払える」「3年が限界」「もう来年は厳しい」

— この答えで、判断の急ぎ度が決まります。


ワタシたちの伴走

ご相談を受けると、

「決めてもらおうと思って来たんやけど、 話してるうちに、自分で答えが見えてきた」

と、おっしゃる方が多いです。

ワタシたちは、答えをお出しする立場ではなく、 ご家族の答えを引き出す立場 だと思っています。

「まだ何も決まっていない」段階で大丈夫です。

むしろ、決まる前にお話しする方が、 選べる道筋が広いんです。


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