「親が元気なうちは、なんとなく言い出しにくくて」
これも、ご相談の場でよく出るお言葉です。
親御さまにご実家のお話を切り出すのは、 確かに気が重い。
「お前、もう俺がおらん前提で考えとんのか」と 言われるんじゃないか、と心配される方も いらっしゃいます。
ただ、 ワタシがこれまで何件もご相続後のお話に関わってきて、 思うのです。
相続が起きてから慌てるより、 起きる前に少しだけ動いておく方が、 ご家族の負担はぐっと軽くなります。
しかも、たいしたことではありません。
ワタシがおすすめしている、3つのことだけ。
1. 親御さまと、「家のこれから」を一度だけ話す
ハードルが高そうに見えますが、 内容はとても素朴で構いません。
たとえば、こんな感じです。
「お父さん、もしもの話やけど、 この家、お父さんとしてはどうしたい?」
「売ってもいい」 「誰かに住んでほしい」 「壊さないでほしい」 「孫が使ってもいい」
親御さまの中には、 案外、はっきりとしたお気持ちがあったりするものです。
これを聞いておくだけで、 いざというときの判断が、まったく変わります。
「親はこう思っていたから、こうしよう」と言える のは、 ご家族にとって、何より大きな支えになります。
何も決めなくていいんです。
気持ちだけ聞いておく。
これが第1歩です。
2. 家の「登記情報」を、いちど取り寄せておく
これは、地味に大事です。
ご実家の登記簿謄本(正式には登記事項証明書)は、 法務局で誰でも、600円 で取れます。
オンライン申請なら 500円。
取り寄せると、何が分かるかというと、
- 所有者は誰か(親御さまお一人?兄弟と共有?)
- 住宅ローンなどの 抵当権 が残っていないか
- 持分がどうなっているか
「家は親のものやと思ってたら、 亡くなった祖父の名前のままやった」
というのは、本当によくあるお話です。
これを相続のときに初めて知ると、 手続きが一気に煩雑になります。
先に知っておけば、生前に整理できることが多い。
これだけで、後のご苦労が 半分くらいになることもあります。
3. ご実家の「現状の評価額」を、ざっくり把握しておく
「うちの実家、いくらくらいなんやろう」
これも、 相続が起きてから初めて調べる方が、ほとんどです。
そのときに、
「思っていたより安かった」 「逆に高くて相続税が…」
と慌てる、というケースが少なくありません。
不動産屋さんに頼めば、 ほとんどの場合は 査定は無料 です。
ワタシも、もちろん無料でお出しします。
「いま売るつもりはないんやけど、 目安だけ知っておきたい」
というご依頼も、大歓迎です。
評価額が分かっていると、
- 売るのか、貸すのか、活かすのかの判断材料になる
- 相続税がかかるかどうかの見当がつく
- ごきょうだいで分けるときの目安になる
「いつか考えなあかんこと」を、 いつかではなく、いまぼんやり把握しておく。
それだけで、心の余裕がまったく違います。
さいごに
この3つ、合計で動く時間は、 半日もあれば足ります。
600円と、 親御さまとの30分の会話と、 ワタシたち不動産屋への問い合わせ1本。
「やっておけばよかった」を、 後悔の言葉で聞くことが多いお仕事です。
だからこそ、 いまこの記事を読んでくださっている皆さまには、
まだ間に合ううちに、半日だけ 使っていただきたいなと 思います。
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